写真・映像制作者 水谷充の私的視線

〜「見てきたもの」記録装置 カメラがくれた宝物 〜
時代を吸収し変化すること

 

津村耕祐「PUZZLE WEAR」

HM:高橋 精

 

FINAL HOMEで服飾と住居の境界を曖昧なものとした津村氏の新らたなコンセプトPUZZLE WEAR。ある形のピースを組みかえることで、様々に姿を変える。服のようにもなり、家具調度品のようにもなり、また急場をしのぐ住居のようにも変容する。

今回、このPUZZLE WEARを人に着せて撮影しました。

津村氏とのセッションは、10年ぶりくらいだろうか・・・

相変わらずキレのよい、彼が生み出すコンセプト。楽しく刺激的でした。

 

 

 

 

撮影していて、深いところでFINAL HOMEと繋がっているように感じたなぁ〜

時代に合わせ、いろいろな物、事を取り込んで、増幅し変体するコンセプト。

 

写真は、FINAL HOMEプロトタイプ。

1992年 GQ誌掲載のための撮影したもの。

 

この当時から、境界を曖昧にする視点がとても興味深かった。

そして津村氏のコンセプトは、人の生活にグッと入り込んでいる。そういうところがとても好きだなぁ〜 異形のこけおどしではない、ある意味実用性すら持っている面白さ。

だからこそ、時代の移り変わりを吸収し形を変えながら生きつづけているんだと思う。

 

今、国立近代美術館で開催中の企画展

「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」展

http://www.momat.go.jp/am/exhibition/the-japanese-house/

 

日本の建築家56組の住宅建築が、図面・写真・模型などで展示されていますが、、、

こちらにも、FINAL HOMEが展示されています。

まさに「最後の家」

こうした枠組みの中で存在しうるということが、痛快です。

 

そして組み変わる服「PUZZLE WEAR」

こちらも、プチプチ(緩衝材)で作られたピースを自らいろいろと組み替えて空間づくりを体験できるワークショップも開催されているようです。

毎日ではないので、美術館へお問い合わせを。

 

しかし、、、しみじみコンセプトって、思いつきでヘンテコなことするっていうんじゃないよなぁ〜と思うのでした。

時代に飲み込まれない、本質的なところにズバッと突き刺さっていかないと・・・消えてしまうんだよなぁ〜

 

 

 


 

| ART | 21:37 | comments(0) | - |
芸術は、やはり爆発していたね。


 仕事で大阪へ。
やはり、これを見ないで帰るわけにはいかない。良く造ったなぁ〜“太陽の塔”
岡本太郎って人は、なにか突き抜けているね。1970年だもんなぁ〜あの時代でこの感覚かぁ。凄すぎだね。
NHKでやったドラマの影響かもしれないが、わりとひっきりなしに人が訪れていた。意外と、お洒落さん。そしてお一人様が多かったね。ま、僕もそんな感じだったけれど・・・。みんな熱心に見て、そして帰ってゆく。明らかに目的は太陽の塔だ。

ドラマと時期を同じくして放映された、瀬戸内寂聴が語る太郎と敏子のドキュメンタリーも良かったな。敏子さん凄いよ。こんな風に、他人に入れ込むってなかなか出来ることじゃないね。よほどの深い愛があったんだろうね。
そんな人に出会えちゃうところも、岡本太郎の凄さかも。

ドラマで敏子さん役をやった常盤貴子がまた良かったね。いい歳のとり方をしてるね。切ない愛の形を、とってもリアルに演じてた。常盤貴子再評価です!

 ともかく見れて良かった。個人的にいろいろ思いもある。なんか、見ておかなきゃいけない気がしてたんだよね。うん。圧倒的存在感を実感できて大満足だったよ。



 これを残した大阪! よくやった!!
感謝を申し上げたい。

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| ART | 03:03 | comments(0) | - |
VOICE 写真家・M.HASUI氏 配信開始
 

「Forest among us」 第二弾。
蓮井幹生氏のInterviewをアップしました。

以前から、近いところでプチ交流のある蓮井さん。ところが、話をしっかり聞くって経験は、初めて。理論派と勝手に決めつけていたのですが、むしろ感覚派といった風情。それと、何より”写真が大好き”って一面を感じ取ることが出来ました。

大変心地よいOffice。
本人の背景にチラッと見えるかと思いますが、ARのアナログ・プレーヤーにアンプはマークレビンソンが鎮座しておりました。
暗室が、これまた凄い。ダーストの8×10の引伸し機がドンと!11×14のフイルム現像も自家処理です。
アナログ的技法への拘りが大変強いのですが、デジタル否定派ではありません。適材適所で、現存するあらゆる手段を使い分け、作品を創ります。

 撮影現場、暗室など、今後、様々な場面をお届けする予定です。
太田菜穂子氏が主導する、アート・プロジェクト「Forest among us」 ジワジワと進んでいます。楽しみです。


Forest among us 公式サイト
http://www.forest-among-us.com/

GALLERY 21
http://www.gallery21-tokyo.com/



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| ART | 12:30 | comments(0) | - |
VOICE 写真家・広川泰士 配信開始


「Forest among us」 いよいよ動き始めます。
まずは、写真家・広川泰士氏のInterview動画、配信開始です。
動画→こちら

気負いのない姿勢で制作活動を続ける広川さんは、なんとも良い感じの笑顔で迎えてくれました。代々木公園に隣接する事務所は、窓いっぱいに公園の木々が広がっています。
こうした環境が、制作活動に大きく影響を及ぼしているのは、間違いありません。つくづく、環境は大事。


 ワクワクする人や物を身近に置いて、好奇心の羽をうんと伸ばしてあげることが明日に繋がっています。気に入らない物をいつまでも近くに置いておくことはありません。見栄や間違ったプライドは、そういったシビアな目を曇らせてしまう。
気分を楽にして、「本当に必要なものは何か」を吟味してみようと思います。
広川さんと過ごした時間は、そんなことを教えてくれました。

ぜひ、ご覧ください。
また、PROJECTの推移を見守っていこうと思います。


Forest among us 公式サイト
http://www.forest-among-us.com/

GALLERY 21
http://www.gallery21-tokyo.com/




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| ART | 21:17 | comments(0) | - |
残すべき意味、撮るべき意義


 GALLERY 21の太田菜穂子氏が提唱するアートプロジェクト
「Forest among us」が始動した。
僕もCollaboratorとして、このプロジェクトに参加します。

プロジェクトの核は、4人の写真家が撮り下ろす”東京の森”
皇居の森:土田ヒロミ
神宮の森:広川泰士
上野の森:鈴木理策
目白の森:M.HASUI

僕は、「写真芸術の現場」制作者として関わっていきます。
それぞれの撮影現場や肉声を記録し、配信していく予定です。

以下は、プロジェクト公式サイトに掲載していただいた僕のStatementです。

 「東京の森」と聞いたとき、僕は乱立したビル街の光景を思い浮かべた。神宮や皇居や上野を『森』という認識で見ていなかったんだ なぁ。家から近い明治神宮を改めて歩いてみた。確かにここは「東京の森」だ。緑に囲まれた中へ進んでいくと、幾分かひんやりと涼しい。雨上がりで湿った地 面からは、フワッと独特の匂いが立ち、なんだか懐かしい気分になる。柔らかな踏み心地は歩く膝にも優しい。都会を覆い尽くしたアスファルトが、いかに暴力 的かと思い知らされる。

このプロジェクトは、都会に住む人には再認識を促す。また、東京を知らない人には、今までと少し違った魅力を提案してくれる。しかもその手法をアートに求めたところが素晴らしい。撮る理由、残す理由を、「公共」という意識の方向で見ているのかもしれない。

太田菜穂子氏が指名した4人の写真家は、それぞれどの様に命題を消化し、写しとっていくのだろう。何かワクワクする気分を持って、そのプロセスを見ていこうと思う。


残すべき意味、撮るべき意義
そういったものを丁寧に構築し、それに基づいて写真を作ってゆく。
作品制作に一人立ち向かう写真家が、通常踏むプロセスとは少々異なった流れで、作品を生み出していく。
しかし、GALLERYと作家の関係に於いて、特に絵画や彫刻ではしばしば行われる手法。特別変わったことをやろうってわけじゃない。
ただ、プロジェクトそのものの推移を、定期的に発信し、生み出される作品のみならず、プロジェクト全体に意義を持たせてしまおうという試みは素晴らしい。

これから、ほぼ1年を一つの単位として進めていくようだ。
動き出した先に、どんな結末が待っていようと、僕の出来る精一杯で記録・配信していこうと思う。

随時、こちらでも情報発信をしていきますが、まずは公式サイトにぜひ目を通してください。

Forest among us 公式サイト
http://forest-among-us.com/


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| ART | 23:51 | comments(0) | - |
境界線
00_MG_9145.jpg 

 玉置じん氏の個展、なんとか間に合った。
同窓会翌日で、まだ若干酒酔いの頭痛状態だったのだが、どうしても見ておきたいと銀座へ。彼の作品は、「ShINC.¥3,000で写真売りましょ!買いましょ!展」で小型のものは拝見している。その折、数ある作品の中でも順調に売れた作品だ。
HDRというデジタルl的な処理で仕上げられた夜景なのだが、エフェクトの度合いは強くない。
写真なのだけど、写真ということを意識せず見ている自分に気づいた。僕自身のプレイスポットの中から、どこどこのお店に飾ったら似合いそうだなぁ〜なんてことを考えたりしていた。
POPなテイストは、グイッと視線を掴み取る力がある。ましょ展の時集めた評価も、そういったところが力になっている様に思う。

 作家自身も、作品のことを”アートワーク”と表現していた。筆を選択するように、写真機を選択したということであって、写真を作ることそのものが第一の要点ではないのだろうと推察できる。であればとても納得のいく立ち位置。しかし一方では、写真でしか表現できない要素も十分すぎるくらいに持っていることも確かだ。
どこまでが写真で、どこからは写真じゃないのか。そこここで語られる写真界の今日この頃。前に書いたけど、「森村泰昌氏をなぜ写美で?」 との気分も再び蘇ってくる。
「枠なんていらない」「写真を越えてゆけ」と言いきることが出来ればカッコ良いのだろうけれど・・・。
もう、頭古いのかなぁ〜と思いつつも、後の時代になって作品やらを評価しようとしたとき、”分類”は避けて通れない評価軸。
歴史を学ぶ、もしくは教える時にも、時代だったり、技法だったりを切り口に作品なり作家の分類は必ずなされるだろう。

 僕は学者でも研究者でも、批評家でもない。だから今のところは、好きか嫌いかで選別していけばそれでいいのだろうと思っている。ただ、同時に創り手でもあるわけだから、そうした境界線は、自分なりの結論を持って意識していかなければならない。


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| ART | 13:43 | comments(0) | - |
時流
 

 無縁タバコだって。あ〜不味い! 匂い&薄味付きの禁煙パイポだな、これは。あ〜とうとうこんな時代かよと、一抹の寂しさを感じたりする。ま、なんとなくこの嫌煙機運は、変わりそうもないね。このままガーっと行っちゃいそうだ。まぁ、副流煙とやらが他人さまに迷惑をかけるって言うなら、仕方がないのだけれど・・・。
なんだか、この全体主義的流れは気持ち悪いなぁ。

命がけで多額の税負担してんだから、もう少し穏やかに移行させてくれてもいいんじゃないか?タバコ吸いがこぞって禁煙でもしようもんなら、どんだけ税収が減るんだか。
消費税上げて、非喫煙者の皆さんも一緒に、その分の穴埋めをして行くしかないだろうね。ま、それも流れだわな。
しかし、飲食店も含めて、公共の場全面禁煙って方向に行くのだろうか?
ちょっと待てよ! そんな神経質になって規制かけるほどヤバイものなら、法律で禁止しちゃえばいいのに? なぜ、それをしないんだろうね。

 こうしてボヤいてみても見苦しいだけだね。僕も徐々に禁煙方向へ行ってみるよ。
きっと何か良いことでもあるんだろう(笑)。





 時間がない中でだったから、少し早歩きで見てきた「森村泰昌」。
これ、写真美術館でやるんだね〜。
方法は、たしかに写真なのだけど、これ、本人も写真を作ろうって意図じゃないのではないか?
自らの肩書きも、美術家と表記していて、写真家って名乗ってる記事の類は見たことがない。

 好きか嫌いかなら、けっこう好きな作品なんだけど、なんとなく写真美術館でやるっていうの違和感だったな。


 木村伊兵衛賞といい、なんだか「写真を突き抜けろ!」と誰かが言いたいのだろうか?
誰かが意図して流れを作ろうとしているのだろうか?
いろいろ考えちゃうなぁ〜


 写真って、やっぱりShootingするものって言う感覚は外せない。僕の気分ね、これ。
そんなこともあって、セルフポートレートってのも、なんか違和感。対象と向き合うって、その対象が自分ってのも時代を写しているとも言えるけれどね。

もう、頭古いってやつかね?
ま、いいや。

 現代アートなのか、写真なのか。ついついカテゴライズしたがる感覚は、きっと今までやってきた中で、自分なりに掴んだ写真ってものの概念を守りたいからかもね。
うん。これ、僕の場合ね。




 

 街を歩いていると、時々こういった写真館に出くわす。
いいね。素敵なショーウインドウだ。
写真館を取材してみようかなぁ〜番組で。興味津々。知りたいことは山ほどある。うん、決めた!

 父の子供時代の写真には、やたら荘厳な仕上げの、いわゆる写真館的な写真がけっこうある。僕の子供時代のには、そういったやつあまりないんだよなぁ。ちょっと寂しい。
おいそれと捨てられない荘厳な肖像写真。いいよ〜そう言うの欲しいな。
ホント、これも一つの写真らしい写真って気がする。

 時流もあるけれど、時流とは無縁に存在しているものもあるってことは、忘れちゃいかん。
しかしね〜   もっともっと頭を柔らかくして、まだまだ進化するつもりで生きていくよ。あと20年くらいは、時間残ってるからね。


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| ART | 02:54 | comments(0) | - |
芸術はやはり爆発していた。
  川崎市岡本太郎美術館へ。
やっぱり凄い人だなぁ〜と、感服しつつ拝観。

常設展は当然岡本太郎一色で、じっくり堪能できるボリュームがある。建物も、岡本太郎テイストが楽しい。

岡本太郎って人は、カメを持ってフィールドワークなんてものをけっこうやっていたんだね〜。地方にある伝統的祭りなどから、発想のヒントを得ていた部分がかなりのウエイトをしめていたのだと初めて知った。
そしてもう一点、縄文式土器からの影響も顕著だ。
太古からある人間の根源的表現願望が、根底に流れているんだろうなぁ〜。極彩色に気を取られて、そうした特性は今まで見えていなかった。そう言えば、大阪万博の太陽の塔。あれはどこか埴輪的かもしれない。

 アートは、作品から受ける印象で楽しめばそれでいいと思っていたんだけれど・・・。その作家自身の背景や、作品が生まれた経緯、時代背景など様々を知ると、もっと楽しめるのだと最近つくづく感じている。作品を読み込むって言うのかなぁ? うん、そんなニュアンスかも。



 ここ、良いところだね。
日本民家園と隣接しているから、暖かな日に時間をしっかりとって散策してみたいなぁ〜。湧き水が生み出す小さな流れが、森に心地よい音を響かせている。丁度、カエルも鳴き始めた時期だ。目に、耳に、肌に。東京至近にある心地よい場所ベスト3に入れたいと思う。


 

日射し、木々、水。何もかもが心地よい。
さて、誰と歩きますか? 
一人より二人。丸井だったっけ? かつての名作コピーがふと頭をよぎったよ。

 存在するすべて。それを誰と共に受け止めるのか。
ベーシックな感覚として、やはり人は一人じゃ生きていけないのだと、歩くカップル達を眺めながらしみじみと感じた休日でした。

 芸術は、そんな日々の営みに花を添える衝撃。
気分の奥で、小さな爆発を感じたよ。 さて、明日はどっちだ?(笑)



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| ART | 04:54 | comments(2) | - |
作家の気配
 世田谷美術館で開催中の企画展。これ、いいよ〜すっごく楽しい。連休、行くあてのない方には、ぜひともお勧めしたい。

川上澄生(1895〜1972)
棟方志功が影響を受けたと公言してはばからなかった木版画の作家。

詳しくは、リンク先の世田谷美術館Web Siteをご覧いただくとして、まぁ〜ともかく圧倒される作品数。会期途中で、作品の入れ替えがあったようだから、ざっと見積もっても今の倍はあったようだ。
この作家さんは、学校の教員を続けながら、自宅の小さな工房で、黙々と作品を創っていたようだ。
自前で製本された小冊子や、トランプカード。葉書大の小品から、かなり細かく彫り込まれた少し大きい作品など、様々。時代によって作風の変化もあるのだけれど、ともかく終始一貫して楽しい雰囲気に満ちている。

解説によると、野心もなく画壇での評価などにも無関心で、芸術的な理想などにも囚われず、ひたすら製作に没頭していたようだ。なるほどたしかに、どれもわかりやすい身近な題材が多く、作家自身も楽しんで製作していただろうと感じさせる作品だ。本当にどれも優しさに満ちている。


 家族を養い、日々積み重ねる生活。その中に、しっかりと組み込まれた、本人にとっては、きっと呼吸することと同じように自然な営みとしての作品製作だったのかもしれないね。
力みがまったく感じられなかったもん。多分、そんな感じだったんだろうね。

 ちょっと前に、静嘉堂文庫で天目茶碗を観たときにも感じたんだけど、人の手が入った気配を作品から読み取るのは、かなり楽しい。
木版画なら、彫刻刀の痕や、木目、刷りの際に生ずるちょっとのズレだったり。「うわぁ〜きっとここなんか、刀、行き過ぎちゃったんだろうなぁ〜」とか、なんって言うのか、工房に流れたいたであろう時間や、木屑でむせかえるような空気とか、いろんな連想が頭を巡るのだよ。

 国宝だの重文だのが目白押しの茶道具の世界も、手の温もりという不安定要素が味として随所に見て取れる。静嘉堂文庫美術館が所蔵する”曜変天目茶碗”などは、後の時代に、同じようなものを作ろうといくら試みても叶わない姿をしているのだけど・・・。これとて、その当時はひょっとすると失敗という認識だった可能性もあるでしょ?
目指して出来るもんじゃない、つまり不確定要素によって生み出された偶然の産物。
それが、現代に語り継がれ、国宝として珍重されている大きな要因は、それを「素晴らしい」と評価して大事に受け継いできた所有者達によって作られたステータスだ。

 きっと作家やら職人は、ひたすら自分自身が納得できるものを仕上げようと、技術を磨き、日々精進していたに違いない。現代の情報過多人生とは違い、きっと身近な誰かが「まぁ、素敵じゃないの!」とか言ったりしてね、そんなことが作家にとって励みであり、作り続ける動機だったりする。
まぁ、想像に過ぎないのだけど、展示される作品と対峙していると、あながち間違った想像じゃないって気がしてる。
なんだろう、、、え〜  つまり、あざとさが感じられないって言うか・・・。
潔いんだよね、作品が。

 GFの言葉なんだけど、”お母さんやお婆ちゃんが、感覚的に「素敵ね!」と声を漏らすような作品こそが、受け継がれ残ってゆく作品なのかも” と。
僕も、そう思う。

 作品から連想される、製作者自身の体温。時代の空気。
陶器、彫刻、絵画、版画。もちろん写真にだって、僕はいつもそうした気配を探そうとしている気がする。
例えば写真家・石川直樹のPOLARなんか、好きな本の一つ。僕はこの写真集をめくると、極北の風景写真に感心しているのではなく、そこを歩いた石川氏自身の気配を楽しんでいる節がある。
きっとこの撮影を終え、宿で風呂に浸かったりしたら「うぉぉぉ〜」とか、声を上げてるんだろうなぁ〜とかね。
圧倒される風景、そしてそれをカメラに納めるプロセス。素晴らしさは、プランニングし、実行した作家自身の費やした時間が結実したものだ。もちろん最終アウトプットの結果である作品そのものが素敵でなければ、作家に興味を抱いたりもしないだろう。そう言った意味では、作品そのものは大事で間違いない。ただ、僕の持つ評価軸は、そこから感じ取れる気配に重点があるのかもね。

JUGEMテーマ:アート・デザイン
| ART | 01:38 | comments(0) | - |
立ち位置
 「アイ・ウェイウェイ展-何に因って?」
もうご覧になりましたか? 
北京オリンピックのメインスタジアム、そうあの鳥の巣をデザインしたアーティストです。Conceptualな作品群は、比較的わかりやすいものが多く、現代アートにアレルギーを持つ方にも入りやすい展示です。
中国国家を背負っているんだなぁ〜と感じさせるようなものが多く目にとまりますね。作品の要所に中国の地図を忍ばせていたりします。挑戦的であり、刺激的でもあります。そして、制作者としての立ち位置に重いものを感じました。
アートや映画、そして経済。様々な分野で注目される中国ですが、思えば今に始まったことではありません。
陶器、青銅器、仏像彫刻など、古くからある種の影響を発揮し続けているわけで・・・。底力のある国だとつくづく思い知らされますね。

日本では珍しく、作品の撮影も可能でした。使用規定が少々面倒なのと、撮るならちゃんとやろうという職業的拘りが出ちゃうと、作品そのものを楽しめなくなってしまいます。なので、撮影はしませんでした。
作品は、立体、インスタレーション、映像と様々。大きな作品が多く、しかも工作精度も高く、現代アートにありがちなチープ感が微塵もありません。現代アート入門に、ばっちりかと。
楽しかった、誘ってくれたGFに感謝。

11月8日までやっていますので、ぜひ六本木ヒルズ、森美術館へ。
入場券で、展望フロアーへも入れますので、東京の景色も一緒に楽しんだら良いと思います。


右の人は、シェ〜をやっているのではありません。撮影ポーズですね。
多くの方が、写真を撮っていました。


こんな感じで、全方位見れますよ。


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| ART | 08:58 | comments(0) | - |
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