写真・映像制作者 水谷充の私的視線

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APC Interview 写真の学校校長
 

 ArtPhotoChannel Special Interview 第2弾配信開始しました。
今回は、渋谷にある写真の学校/東京写真学園・校長 柳谷杞一郎氏に、話を聞きました。

 写真を教えると言うことには、大きく分けて二つの方法があります。一つは、歴史や哲学に寄った事柄を教えること。二つめは、方法を教えること。
どちらがどうだとか言うつもりはありません。どちらも必要とする人には必要なものであると考えるのが自然でしょう。
この写真の学校は、後者、つまり方法を教えることを主としているのですが、その度合いが極めて実戦寄り。仕事の現場で必要な様々を、具体的に教えることを最大の特徴にしています。

 この辺りは、柳谷氏自身が持つキャリアに起因するように感じました。
彼は、80年代後期から日本版エスクァイアの編集者として多くの仕事をこなしました。退社する1年前には、副編集長にまでなっていたとか。ビジュアル重視の雑誌としは、文芸春秋のNumberと双璧をなすリッチ作りです。相当数、レベルの高い写真家と仕事を共にしてきただろうと考えられます。
思うところあってフォトグラファーに転身。その後、松濤スタジオの管理運営を任され、現在はそのオーナーにまでなってしまいました。
つまり、写真を発注する側、依頼される側、周辺でサポートする位置。おっと、さらには雷鳥社という出版社のオーナーでもあるわけですから、メディアという立場も持っていますね。
それらの経験から、多角的に見て「写真を仕事にする為に必要なことは何か」を考え、「写真教育に足りていないものは何か」を導き出し、学校運営へ乗り出したわけです。

「まず、撮りたいと思うものをちゃんと形に出来る技術を身に付けようよ」と、非常に明快なメッセージが聞こえてきます。

 僕は、学校ってものを出ず、10代のうちに写真業界に飛び込んでしまいました。具体的な技術は、現場で覚え、身に付けるためにボスが帰った後や休日に、状況を再現するって方法で検証していきました。
そんな方法が採れるのも、充実した事務所環境や、豊富な機材、暗室など自由に使うことを許されていたからこそです。しかも、バブル経済への上昇過程にある時期で、ゴルフを始めたボスは頻繁に遊びに出かけてくれた!(笑)
僕に与えられた自由時間は、写真に没ぷりと浸れる実験・検証の日々。暗室の中で現像液に手を突っ込んだまま眠ってしまい、朝を迎えるなんてことも頻繁でした。

 今は、常駐のアシスタントを使わない人も増えてきました。デジタル化によって、後処理を分業化で進める方も増えていると聞きます。
僕の若い時代のように、ボスが築き上げた基地を、まるで自分の物の様に使いまくるって状況は、なかなか得られなくなってきているように思います。
だとしたら、極めて実践的な方法を教える仕組みは、とっても大きな役割を担っているのではないかと感じます。
渡部さとる氏が、おこなっているワークショップも、自分の経験を出来るだけ数値化して伝える。その後、何をどの様に撮って人生をやってくのかは、各自が考え決めていくことと言う方針で行われています。もっともだし、合理的だし、本当に素晴らしい事だと思います。
写真界にとって必要なことと思います。

 写真の学校/東京写真学園は、さらに実務に寄った形で、喰うために必要な具体的方法を伝えています。なるほどなぁ〜ですね。

 いずれにせよ、入り口が沢山あるって、業界としては非常に活気のある状況だと言って間違いないですね。写真は、写真そのものの面白さ・楽しさと、業界を包み込む向上心的活気がとってもいいね。やっぱりスゲー!
僕個人の感想を言わせてもらうと、「いい仕事に就いたなぁ〜、つくづく」ですよ。

 Special Interview→こちら

 PVも作っちゃいました。→こちら




 写真への入り口を今後も沢山紹介していきたいと思っています。
こちらもご覧ください。↓
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