写真・映像制作者 水谷充の私的視線

〜「見てきたもの」記録装置 カメラがくれた宝物 〜
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PHOTO LOUNGE 12 終演。


 PHOTO LOUNGE 12回目も大盛況に終えた。今回2回目の出演という方が多かった。前作の印象が強く残っている段階で2回目を見せてもらうの、けっこう面白いね。表面的な部分に技法的な違いがあったとしても、作家の根底にある拘りは隠しようがない。そんな感じ。楽しい!

 オーディエンスは90名を数えた。凄いね〜赤ちゃんもちゃんとひとりカウントしてるよ。(笑) 
写真の界隈は、益々熱いね。なんか、人としっかり手を携えてそこにある表現方法という感じ。写真ってもんの面白さが、さらに深化してきた気がする。

出演者をざっとご紹介します。
(敬称略〜)

千村明路
2回目の出演。前回見せていただいた砂界(Syakai)の続編、第2章と題してのスライドショーを披露。自然と人工との境目の微妙な関係を感じます。人の営みの痕跡。センシティブなテーマをダイナミックな写真で表現しています。

Coju Hemmi
スローシャッターで丁寧に捉えたランドスケープといった前作に対し、疾走する車のフロントウインドウに見える流れをやはりスローシャッターで捉えている。「“時間”の捉え方に拘りを持つ人」なんでしょう。どちらも独特の静寂感に包まれている。動いているのに静か。面白いね。

森田 友希
23歳とは思えない成熟した解釈で自然・人・文明を捉えている。育ちや受けてきた教育など、彼自身のバックグラウンドに興味がわく。楽しみな存在だと思う。

the back page revisited(木村肇/柴田秀一郎/長谷川美折)
三面記事と題し、過去事件のあった現場を有志10名で再検証したプロジェクト。切り口は事件であっても、結果写ってくるものは時代の空気。自作本は、濃厚な気配を宿していた。

岩田 正芳
とても念の強いヌード作品をスライドショー仕立てで披露してくれた。定型化された美しさとは異なるインパクトは、女性性の強さと儚さを感じさせてくれた。執念のこもった作品だった。

コンテナート
代々木で始動したライフスタイル提案型のショップ&ギャラリーのコンセプトプレゼンテーションをしていただいた。お洒落な生活雑貨を買いに、もしくはティーブレイクを。と、そういったときにアートに出会う。こうした場所の役割は実に大きい。期待してます。

永田陽一(Fraction Magazine Japan)
永田さん自身も写真家として参加したポーランドのフォトフェスティバルWarsaw Photo Daysのレポートをしていただきました。欧米の写真家独特の美意識は、とても興味深い。いつも有益な情報をありがとうございます。

畑中伸夫(epSITE)
新宿にあるエプソンイメージングギャラリー『epSITE(エプサイト)』の新方針をプレゼンしていただきました。プリンターメーカーとして何が出来るか、作家と共に歩む気持ちはとてもありがたい。10月に行われる公募展の案内や今月の『鶴巻育子写真展』でスタートするプリント作品販売についてもお話頂きました。

吉倉隆之
前作は、天地という概念の曖昧さを見せてくれた。今回は、トマトを接写。部分的な形の面白さと色の鮮烈さが印象深い。万華鏡のように組み上げた作品も、シンプルで強い。

保坂昇寿
ToKyo River Trailと題して、東京都内の川や暗渠を撮ったシリーズを披露。不思議な近未来ファンタジーのテイストは、前作同様に独特の雰囲気。都市を縫うように張り巡らされていた川に蓋をしてきた歴史的経緯が興味深い。

MIRAK∞L
クラブで音に酔う人々を光のシャワーで飾ったかのような作品。光跡は撮影者の動きを表していて、それは音楽の鼓動と解釈することが出来る。音を画像化する試みは、テーマとしては普遍的。限られた空間だが、ストリートスナップだと思う。

周光靖
中国は上海の出身で、油絵を描いている周さんは、上海近郊の西塘を写真で紹介してくれた。ノスタルジックな趣のある街は、水路と路地が気をそそる。近くて遠い、遠くて近い中国は、やはり近隣アジア。大正昭和の日本の感じを思い起こさせる。

いはらほつみ
長きに渡って自身の家族を撮り続けているいはらさんが、1年ほど前から様々な家族を撮っている。断片的なものを、時々チラ見していたが、今回ある程度まとまった形で見せていただいた。やはり、強くて優しくて切なくて・・・。僕には目の毒です。(笑)素晴らしい。


PHOTO LOUNGEの後は、興奮して眠れないと誰かがつぶやいていたけれど、、、とってもわかります。僕も同じです。
売れるとか売れないとか、飯が喰えるとか喰えないとか。そんなもんちっぽけなことで、人間がなんか表現したくて仕方がない衝動のようなもんに突き動かされて撮る写真は、やはりエキサイティング。
良い一夜でした。

しかし・・・・しゃべりすぎかな? オレ。
でも、あんな素敵な写真をバシバシ見せられてて、黙ってると死んじゃうから仕方ないね〜。(笑)
| Exhibition | 00:00 | comments(2) | - |
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水谷さん、おはようございます、今回初めて参加させていただきました。
当日はやや気持ちが高ぶり寝付きが悪かったのですが、理由が今わかりました。(笑)
水谷さん、そして運営スタッフの皆さん、プレゼンター、オーディエンス、それぞれの放つ良い気に包まれて会場内はセシウムフリーなのではと勘違いするほどリラックスできました。
また水谷さんのトークもすごくタイミングもトーンも私には心地よくて最高でしたよ!是非また参加させていただきます。ありがとうございました。
| Hiroshi Imai | 2013/10/11 6:53 AM |

ね〜 なかなか楽しい場でしょ?
写真も、ジャンルのこだわらず、様々な志向のものが共存してる。
そこがいい。
額装されて壁に掛かるものだけが写真じゃない。写真は、もっと多くの可能性を持ったメディア。
あの場は、写真や、その撮り手と出会える場所でもあるんです。
ぜひ、またおいでください。
| Mizutani | 2013/10/12 4:40 PM |










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