写真・映像制作者 水谷充の私的視線

〜「見てきたもの」記録装置 カメラがくれた宝物 〜
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水の香り
 

 水の豊かなところには、独特の香りがある。おそらく水を含んだ土や、水にさらされた植物が香っているんだろう。綺麗な淡水が満ちた水田は、香りも見栄えも素晴らしい。
僕自身は、農作業の過酷さを知らない。もっぱら通りすがりの鑑賞者としての視線なのだけれど、やはり田園風景は心を落ち着かせてくれる魔力を持っている。少なくとも僕は、安心感に包まれた心地よさを伴って水田の縁に立っていた。
なんだろうね、この安心感は。数ヶ月後に訪れる実りが、人に与える意味や喜びなんかを知識として持っているからなのかなぁ?

 植えられたばかりの苗が、少し強めの風を受けてゆらゆらと動いている。大合唱ほどではないにせよ、蛙の声もあちこちから聞こえてくる。
水田のを囲む雑草の間を、バッタやイナゴが動き回っている。自分の足下の周囲をじっと目を凝らして見ると、名前も知らない小さな昆虫が何種類も動いている。そんな命に触れることも、安心感の一要因かもしれないね。



手に乗せると、なかなか降りようとしない。腹に当たる僕の体温が心地よかったのかも知れない。


蛙も同じ。なついてくれているような気がして、ちょっと嬉しい。




農業は、自然に手を入れ、自然の恵みを効率よく利用して成り立っている。

 近隣を流れる大きな川から整備された水路を辿って、水田地帯の隅々まで水が送られてくる。それらの水路は、地図の上で水色の線で表記されていて、まるで人体を取り巻く毛細血管の如き緻密さで地域を覆っている。
まだ勉強中で詳しいことはわからないけれど、そういった水路の整備なんかは、国や県の仕事なんだろう。個人レベルで、どうこう出来るような話じゃないもんね。しばらくこういった所へ通って作物の成長を見守りながら、ことの周辺もいろいろと調べてみようと思う。
人が生きていく上で、とっても重要な食料は、どんな風に作られ、どんな風に供給されているのか。働く人々の日常生活がどうなっているのか。知りたいことは沢山ある。
なにより、農作業する人の顔がなんとも穏やかで良い感じだった。実作業の過酷さは想像出来るのだけど、悲惨な印象は微塵もない。その理由は、ぜひとも知っておきたい。
| Recently | 01:27 | comments(0) | - |
動きはじめた時間


 『写真芸術の現場〜写真家 五味彬・横木安良夫の試み』後編がアップされました。
まだ、エンコードが若干上手くいってなくて、所々画質が荒いのですが、なんとかここまで辿り着きました。くそ真面目なナレーションは、ご愛嬌ってことでお許し頂くとして・・・。なんとか、二人の写真家とその活動の一端を感じていただけるのではないかと思います。

「水谷さんが何を伝えようとしているのか興味津々です」と友人にコメントを頂きました。
しばし、自問。僕は、何を伝えようとしているのでしょうか?

・写真って楽しいよ
・写真って厳しいよ
・こんな面白い人がいるよ

ざっくばらんに言えば、概ねこんな感じなんだけど、やはり「伝えたい」ってことより、僕自身の好奇心が一番の動機って気がします。

 高校を卒業する前から、写真でメシを喰って行こうと決めて突っ走ってきた僕は、人の写真を見て感動したら終わりだと思ってやってきた。高いギャラ貰って仕事をする以上、そうあるべきと信じて疑わなかった。今になってみると、幼稚な考え方だと一笑に付す思いこみだ。だって、実際は写真ってものが大好きだったからこそ、仕事にしようと思ったわけで・・・。写真展も沢山見てきたし、写真集もいっぱい見たし、購入もした。海外ロケなんかがあると、現地で購入した写真集を運ぶためにスーツケースを買い足したりしていたくらいだ。
それでも、人の写真には興味ありませんってな顔してたんだよ。もっぱら音楽と映画と女と車に情熱を傾けて、同業者と付き合うこともほとんどなかった。
一瞬通ってた写真学校時代だって、仲の良かった3〜4人以外は、服飾デザイン科やグラフィックデザイン科の連中と遊んでた。
写真は、自分がやっているのだから、考えるのは当たり前のこと。だから写真の話を人とする時間があったら、対象になりそうな外側へ目を向けて日々を過ごしていた。

 いろいろと曲がりくねった道を歩いてきたね。器用になんでもこなし、ここまでやってきたわけなんだけど・・・。さて、50才を迎えようとしている今、ちょいと我を振り返ってみたら、やっぱり写真なんだよね。人生の大半が写真と共にあるんだよ。
見栄とか、強がりとか、雑念を捨てて写真ってものに目を向けると、まだまだ知りたいことが沢山あって、会ってみたい人が沢山いた。話も聞きたいし、聞いてもらいたいし。
ずっと、好奇心の戸棚に仕舞い込んであった大勢の写真家達。実績のある巨匠や、アクティブな若手。時代の流れを上手に掴んで売れまくってる人。黙々と制作活動に明け暮れる人。もうね、面白そうな人がいっぱいいるんだよ。

「ビデオカメラ持って、そんな人達に会いに行こう」
これね、必然。僕にとっては行くべき道だった。
収録してきた素材テープには、完成したものの数十倍の時間が詰まっている。限られた時間の中で、人様に見てもらえる形にしなければならない。涙を呑んで、切り捨てた多くの時間。編集はどこか非情さが必要だ。
追体験に実時間が必要な動画というものは、短時間に本を二度読みする感覚に近い。完成版から切り落とされた言葉も、しっかり僕の記憶に止まっている。

 『写真芸術の現場』は、なるべくメディア(媒体)というスタンスで行こうと思っている。僕自身の「言いたいこと」はどうでもいい。取材対象者の言葉を一生懸命拾っていこうと思っている。
それでもね、編集という選択を僕がしている以上、そこになにかしらの意図が入り込んでくる。だから、尚のことメディア(媒体)であろうとする意識を強く持たなければいけない。

 これからもぜひ、ご期待ください。本当に凄い人がいっぱいいる。そして、写真って楽しく、素晴らしいものだ。見ないふりをしてスカしてた若い頃の自分を、微笑ましく思いながら、好奇心爆発でやっていこうと思う。

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| A View of Photography | 00:44 | comments(0) | - |
写真界隈 イベント&個展情報
 前回も大盛況だったPHOTOイベント、再び。
今回も、かなり刺激的な写真家が多数登場するようですよ。
写真家を志す学生さんなどは、ぜひ行ってみてください。写真でメシ喰ってる人達を生で見て、肌で感じて、コネクション作ってください。面白い人多いよ。


第4回 フォトグラファーズ・サミット
 開催日 2009/5/28 (木)

 開場 19:00/開演時間19:30
 入場料 1500円 (1ドリンク付)
 場所 スーパーデラックス(西麻布)
 東京都港区西麻布3.1.25 B1F
 T: 03.5412.0515 | F: 03.5412.0516
 http://www.super-deluxe.com

 限定300名なので、申し込み受付が始まったら早めに予約を!
 →
フォトグラファーズ・サミット公式サイト


 前回のフォトグラファーズ・サミットでは、和服姿で司会にプレゼンに大活躍の奇才行貝チヱさんの写真展です。

行貝チヱ  個展 『もがりもん』 
 2009年4月25日〜5月13日 
 恵比寿 entkukui  http://entkukui.jp/
 
 初日オープニングパーティー
 『もがりもん 御開帳』19時開門
 5月1日 生誕もがり
 5月13日 御開帳結願
本人ブログ



 僕のプロフ写真の撮影者でもある猪原秀己氏がパノラマ写真で個展をします。広がる幸福感がきっと心地よい。猪原さんは、幸福を写しとる才が光っていますね。

猪原秀己 個展 「A Happy Horizontal Day」
 ギャラリー世田谷233  http://233.jp
 世田谷線 若林駅、 田園都市線 三軒茶屋駅
 2009.5.6-11 (12:00-20:00,定休日:毎週火曜日、第1・3水曜日)
 →本人ブログ

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| Exhibition | 14:14 | comments(0) | - |
インターネット放送局、スタート!



 POLOS on earth

http://www.polosonearth.com/

 以前よりお伝えしていたネットTV。本日よりスタートです。
まだ不具合箇所もあるかも知れませんが、ひとまずご覧頂けるようになりました。当面、β版として公開しながら、修整を加えていくことになります。
サイトに飛んでいただくと、右の上に言語を選ぶメニューがありますので、まずは日本語を選択してください。番組の英訳は、これから着手。先行して日本語版から更新していくようです。

 僕の担当する「写真芸術の現場」は、左側のメニューの【COOL JAPAN】内、[芸術・文化]にてご覧頂けます。
第1回目は、『写真家・五味彬、横木安良夫の試み』と題して、先日行われたShINC.Projectの企画展「¥3,000で写真売りましょ!買いましょ!展」のレポートをお送りします。今日時点でアップできているのは、前編(ShINC.のアウトラインと五味彬氏の紹介)。明日、明後日くらいには、後編(横木安良夫氏の紹介とShINC.企画展のレポートなど)をアップします。なんとか聞けるようになった、僕のナレーションをぜひ!(笑)

 今後も、続々。写真家とその活動をお届けします。ベテラン、新人問わず、ジャンル問わずで、写真家さんを紹介していこうと思っています。更新情報などは、このブログでも随時お知らせしてまいりますので、ぜひご覧ください。

むろん番組は、すべて無料です。ぜひ、ご覧ください。
支援企業様、募集中ですので、お問い合わせください。

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| Recently | 23:39 | comments(0) | - |
寛容都市 東京


 ここ数十年で、高層ビルだらけになった首都東京。この窓からの景色は、わかる人にはお馴染みのニコンプラザ新宿からの景色。
本当に、未来がそこにやってきた感じだ。空に伸びるビル群と地下を這う鉄道やショッピング街。渋滞に苛つく車の波も都市景観の一部。
道路に面した側は、化粧タイルでおめかしした小中規模なビル。裏に回れば下地剥き出しのルックスを晒す。必ずしも合理的とは言えない配管のレイアウトも、なかなかどうして面白い風情。
霞む遠景は、光を乱反射して不思議な色を醸し出す。これは、スモッグらしいね。綺麗だね。あまりにも空気が澄んでいると、日没頃に見られる、色のグラデーションは出にくいらしい。

 電車に乗る人は、一様に携帯電話を凝視している。何かと繋がろうとしているのだろうか?
そして、耳にはiPod。物憂げに窓の外を眺めている女の子も、あまり見かけないね。揺れる電車で上手にアイラインをひく人は、よく見かけるけれど・・・。

 家電量販店やドラッグストアからは、客寄せの声とアップテンポの音楽が垂れ流されている。眩い光を放つコンビニエンスストアも、最近薬を売り始めている。食品を売り始めたドラッグストアと双方歩み寄っていて笑える。いつの間にか、よろず屋だらけになっちゃうね。カメラ屋だって電気屋だもん。(笑)

 こんな都市は日本にしかない。もう面白可笑しくて、まるで悪夢の中に紛れ込んだみたいだ。でも、ある意味落ち着くんだよなぁ〜
なんか、どーじゃなきゃいけないとか、こうすべきとか、物事を断じない緩さがいいよ。気が楽だ。なんでもありなんだよ。それが許される所、それが東京って所かもしれない。

 さて、下の写真を見て!
素敵な農村風景でしょ?  どこだと思いますか?


天然肥料の臭いが、風に乗って届きました。
う〜ん、良い感じ。(笑)



これね。

東京都町田市の風景なんですよ。
まだまだこういった農村風景が、新宿から急行で30分です。

こんな風景の狭間に、大規模団地。
僕が、町田に住んでいた1970年っぽいところが、まだまだ残っています。

これも、東京のある側面。
本当に面白い。
あれも、これも、どれも東京。 ひょっとして凄いことかもしれないね。

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| One`s View of Life | 13:55 | comments(4) | - |
共感に酔う日々


 霞ヶ浦の湖岸にあるバード・サンクチュアリーは、気分をおおらかにしてくれる。東京から一時間半ほど車を走らせれば体感できる心地よさ。
僕は心の健康を保つために、時々日常からの逃避を必要とする。もっとも、この場所だって、地元に暮らす人々にとっては日常のはず。つまり日常という形は、人の数だけあるんだと思う。大切なのは、「いつもと違う」って感覚をたまにでいいから与えてあげることだ。

 このところの僕の日常は、かつてない刺激的日々。それは、ネットTVの番組制作を始めたことが一番の要因だ。「写真芸術の現場」という、いささかベタなタイトルのそれは、僕と同じ生業で生きる人間達との交流。

 8日は、写真家・大和田良氏の仕事場を訪ねた。窓から心地よい風が入り込む部屋は、沢山の書物に囲まれた居心地の良い空間だった。写真の仕上げ作業をするには最適な面積で、集中力を高めてくれそうな感触。
写真を生み出していく根っこにある考え方が、どんなものの蓄積によって形作られてきたのかを知る手がかりがいっぱいあった。も〜、楽しい♪

 9日は、写真家・山田敦士氏の撮影現場に同行した。週刊プレイボーイのグラビア撮影で葉山へロケ。自分が写真撮影を担当しないロケは、今までも何度か経験がある。たとえば僕がDVDの監督で、グラビアチームと合同でロケなんてことも今までに何度か経験済みだ。だけど、馴染みのロケバス510だったから、少し不思議な気分だった〜。
終始ビデオカメラに狙われながらの撮影なんて、うざったいに決まっているからね〜少しだけ撮らせてもらって、あとは風を楽しんだり、考え事をして過ごした。棚ぼた的な心地よい一時に感謝♪

 ひとまずこれで取材は完了。あとは編集に集中する日々が始まる。
やり始めて気づいたことなんだけど、この企画、僕にとっては本当に素晴らしい体験の日々だ。人の成果を羨むなんて感覚も人並みに持っているわけで、普通ならこれだけ面白い同業者達を日々、目の当たりにすると、某かのダメージが心を蝕んでくる恐れがある。
だけど、なんだか純粋に楽しめてる自分がいるんだよ。もちろん心を刺激される面も沢山あるのだけれど、それは本当に良い意味での刺激。写真ってものに、真摯な気持ちで向き合う人の姿は、触れていても心地よいんだよね。
僕自身、写真が好きで選択し、今に至っている。考え方はいろいろあって然るべきだけれど、取り組む姿勢そのものは、共感以外の何者でもない。
いやいや、実に面白い企画をやり始めちゃったもんだ。流石オレと自分を褒めておこうと思う。

 共感に酔う快感と、なるほど〜と実感できる様々な情報を、多くの皆さんと共有していきたいと思っています。
もう開始まで数日。始まり次第、またINFORMATIONさせていただきます。

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幸せな一日


 昨日は、上総の国。
田んぼには、水が入り始めている。桜は、丁度良い感じ。菜の花も最盛期。鮮やかな黄色が、新芽の緑と絶妙なコントラストだ。
田植えを直前に控えた、田んぼの様子を見に行ったわけなんだけど・・・。もちろん上総に行くからには小湊鐵道は外せない。も〜、かなり幸せな一日を過ごしてきたよ。



 夫婦二人での共同作業。現実の厳しさはあるだろうけれど、この光景はやはり憧れの生き方。「営み」と表するに相応しい人の在り方だ。
稲作は、ずっと太古から続いている生きるための基本。凄いな〜としみじみ眺めたよ。



 蛙の卵だ。中心がだいぶ黒くなっている。おたまじゃくし参上は、数時間後のことかもしれない。
もう少しで蛙の大合唱だ。ゲコゲコの大合唱をうるさいと感じたことは、ただの一度もない。夏の終わりに聞こえるセミの合唱と同じくらい好きだなぁ〜





 水と土、光と風。農具の進化が、人手不足を補っている。広大な土地もわずか数人でなんとかしているようだ。





 水田に映る逆さまの景色。
豊かさってなんだろうか。ぼんやりと景色を見ながら自問していた。
株価が大幅下落だって?
そんなことで、地球が滅びるようなことはない。大丈夫、数ヶ月後には美味しいお米が実るからね。

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写真も撮るんですよ。


 街中の至る所で桜が綺麗に咲いている。本格的に春日和。穏やかで過ごしやすい一日だったね。
神田川沿いに大きく枝を張り出す桜は、もう数日もすれば花吹雪だ。護岸整備の行き届いた東京の川は、写真でご覧頂けるようにコンクリートで塗り固められている。したがって、散った花びらはゴミでしかない。自然を保った川ならば、それは栄養になり、ある意味、自然のリサイクルが成り立つ。

 都市部での護岸整備は仕方がない。水害対策という側面がある。だけど、なんだかなぁ〜と少し思う。川の際なんかに住めば、大雨の時に危ういだろうことは、住む前からわかっていたはずだ。もっと高台に住めばいいのに。
中学の頃、学校の校舎、音楽室直近の土地が造成され、宅地として売り出された。急速に成長していた時期の町田市だったからね〜もちろんあっと言う間に売れ、住宅が迫った。
ブラスバンドの盛んな中学だったんだけど、近隣の苦情により、練習時間にタイムリミットを設けられてしまった。
理不尽な気がしたな〜中学校は、ずっと前からそこにあって、音楽室はいつも吹奏楽の練習をしていたんだよ。家買う前に、環境をチェックしろ!と、思ったね。
後から来た人間が、つべこべ言うなと子供ながら感じたなぁ〜と、そんなことをちょっと思い出した。

 人間はともかく自然ってものを自分たちの都合に合わせて作り替えてきた。テクノロジーの進化は、時にそういったエゴを自然に押しつける。
偉さと阿保さが同居してる気がするけれど・・・、まぁ、それが人間って生き物らしいところ。これからは少し共生、共存の道を探り、自然に準ずる生き方をしてった方がいいね。




巣鴨駅付近。


 近所の人が、外に出て桜を楽しんでいた。
通行人も立ち止まって、携帯のカメラで撮りまくっていた。
僕も、出版社での打ち合わせが終わって、野暮用を済ませ、少し花を楽しませてもらった。

 最近、時々だけど、会う人に言われます。
「写真は、まだ撮ってるの?」とか「写真の仕事もしてるの?」とか。(笑)
すっかり動画の人的イメージらしい。
なので・・・、いや、なのでってわけでもないのだけれど、久々に書籍をやろうと思います。夏には出ます。職人の本を一緒に作った出山氏とのタッグで、そういった方向のものです。詳しくは、またいずれ。
ねーちゃんから、ネーチャーへと路線変更ってわけじゃないですよ。ねーちゃんもまだまだ撮り続けます。
まんじゅううもケーキも喰うんです。いろいろあって、僕ですから。(笑)

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| Recently | 02:36 | comments(0) | - |
Collaboration・・・。


 Fashion Designer TOMOKI TERUI×Photographer EIJIの競演を見てきました。
果敢に挑戦する若手のエナジーを感じてきましたよ。
風、土、火、水をイメージした四着のドレス。そして、それをモチーフにして撮影された写真。そんな競演でありました。
僕的には、もっと写真を沢山見たいと思ったなぁ〜
と、同時に、Collaborationの難しさも実感。1+1が2じゃダメなんだよね、きっと。ここをスタートとして、EIJI氏の次を見たい欲求がムクムクと腹の中で蠢いている。
服で伝えられること、写真で伝えられること。服でしか表現できないこと、写真でしか表現できないこと。服で伝えた方が良いこと、写真で伝えた方がよいこと。
そうした対立関係が、僕の脳内でバトルしてる気分。いずれにせよ、見る側は勝手に悶々としたり、刺激を受けたりするもんだ。

 なんでもそうなんだけど、Exhibitionって何かしらの波紋を起こしてくれるものだ。その波紋は大きい方がいいに決まっている。表現されたもの達は、どえらく多くの受け手に届くか、どえらい大きい印象を受け手に残すかが大事なんだと思う。
そう言った意味でも、面白さ、難しさ、両面取りそろえて宿題を出されたような実り多い時間だったと言える。

 会場で、写真家の富成鉄氏と会う。
会ったのは、今日で2回目。まだ多くの言葉を交わしてはいない人。だけど、3〜4年程前から彼のWeb Siteを時々見ている。比較的早い時期からWebを活用している人だ。そこから多くの印象を得ているためか、旧知の仲みたいな不思議な感覚に襲われる。面白いもんだ。
帰り、一緒にコーヒーを飲む。過ごした印象は、Webからの印象と一致していた。写真をとっても愛してる人なんだね。そんな気がした。

 僕はどうかなぁ? 写真を愛している?? 二人の写真家が、そんな風に問いかけているような気がした。
「死ぬまでに考えておくよ」と、答えておくことにする。

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| Exhibition | 00:19 | comments(0) | - |
文化祭の準備的・・・


 ネットTV、番組制作の経過報告と詳細説明をしておこうと思います。
番組は、4月18日、β版公開の予定で進んでいます。配信元の面々が、鋭意制作中。もう少しで皆さんにご覧頂けるようになります。今しばらくお待ちを〜

 「POLOS on Earth」という名称で、様々な番組を制作・配信していくわけですが・・・。
僕は、その中の「Art Photo Channel・写真芸術の現場」という番組を企画・制作しています。こちらでも時々情報を小出ししてきていますが、主に写真家の活動を伝える番組です。

 昨年9月頃、配信元から頂いた企画依頼。僕自身が持っている尽きないネタとして、「写真」ってものを番組にしようと考えました。さて、どこから手を付け、どんな風にやっていこうかと思案している折に、写真家の横木安良夫氏から「ShINC.やるから手伝って」とお話しがありました。
まさに渡りに舟ってやつです。「これだ!」ってことで、第一回目の番組として取材させていただきながら、ShINC.の企画展をお手伝い。
「¥3,000で写真売りましょ!買いましょ!展」の会場で、小型のビデオカメラを持ってウロウロしていた僕の姿を見かけた方も少なからずいらっしゃるんじゃないかと思います。

 僕自身も写真が仕事の顔なんですが、1985年に独立した当初から、ムービーの仕事もしています。ムービー制作会社、朝日プロモーションの企画部で仕事をしていた友人、小笠原崇夫氏から「やってみる?」と声がかかり、「やるやる〜」と飛びついたのが始まり。
下着メーカー、ワコールの店頭用プロモーションビデオの仕事が初めてのムービーでした。ビデオ収録だったわけですが、当時は、まだ撮像管を使ったビデオカメラ。重く大きく、現在主流のCCD撮像素子を使ったカメラと違って、画面に光源を入れてしまうと焼き付きという現象が起きてしまったりと、使い方にも難しい面が多々。
動画の勉強は、特にしてこなかった。しいて言えばある時期集中的に映画を見まくっていたくらいで、ほぼ素人同然の状態から関わりました。
初仕事から、数ヶ月後にはTV-CFの仕事をさせてもらいました。ジャパン・ゴアテックスの企業広告でした。スタジオに土を入れ、木を植えて、雨を降らすという大がかりなセットで、無謀にも照明技師さんを頼まずに、僕自身がすべてをやりました。さすがに35ミリのフイルムカメラですから、1st、2stカメラアシスタントは、ベテランを雇っての現場です。
これ、けっこう面白い作品に仕上がったのですが、現在のビデオ納品と違って、16ミリのフィルム納品の時代。残念ながら作品が手元に残っていないんです。本当に残念〜

 ま、そんなところからスタートして、本当にいろいろな仕事をしてきたわけなんですが〜
TV用の長時間物は、今回がまったくの初めてなんです。もー、勝手が違う。難しいとは思いませんが、必要なセオリーとか、やはりMediaの特性や目的が違うわけですから、いろいろ戸惑うことも多いんです。試行錯誤を繰り返しながら、なんとか1本目も完成が見えてきました。
まだまだ潤沢な制作費で作っているわけではありません。なので、ほとんどすべてを僕自身で作っています。
そんな中で、一番難しかったのがナレーション。出来るだろーと、甘く考えてました。本当に大変です。感情の入れ加減がわからない。頭で考えているようには声が出ない。喉がカピカピになる。発音が変。句読点の入れ方が変。言葉が変。テンションが徐々に下がってしまう。等々、いろいろ難しさに直面。
座ってやっていたんだけど、立ってやるようにしてみたり・・・・
果ては、テンション上げるために全裸でやってみたよ(笑)。
これは、上手くいった。テンション上がりすぎだったんだけど、そこを基準にして落ちつきを加味して、丁度良い加減を捜して〜
上手になりましたよ。きっと何作か経験を重ねるにしたがって、さらに上手く出来るようになるでしょう。
ナレーターさんって、やっぱり凄い。アニメなどの声優って仕事も、きっと大変なんだと思った。まぁ、このやってみる経験は、ナレーターさんに発注するような場面があったとき、きっと役立つでしょう。

 こんな調子で、現場主義。いつも何か新しいことを始めるときは未経験者。常に新人、常に素人。ちゃんと痛い思いとかしながら先に進んでくんだよね。こんな感じで、死ぬまでやってくんでしょう。僕自身の人生を何かで形容すると、やはり「文化祭前夜の準備中みたいな感じ」なんだよね。

 第2回目の渡部さとる氏も、良い感じで繋がってきています。来週早々には、ナレーション原稿書いて、また全裸か! (笑)
第3回目のインベカヲリ★氏も、取材完了。さて、どんな番組が出来るやら。
ともかく、もう一息。一生懸命やってますので、ご期待ください。

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