写真・映像制作者 水谷充の私的視線

〜「見てきたもの」記録装置 カメラがくれた宝物 〜
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音楽のように♪
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 概ね、「お、いいね♪」と感じた瞬間にシャッターを切ってゆくわけなんだけど・・・。カメラってのは、タイムラグがあって、「お、いいね♪」のコンマ数秒後にシャッターが切れたりするわけ。
眼鏡が顔の一部になるように、カメラが身体の一部になってないと都合が悪い。ま、できるだけでいいのだけどね。使い方に迷うレベルでカメラと付き合うのはしんどい。十分馴れ親しんでも、タイムラグという溝を埋めるのは、なかなか骨が折れることだ。
自分自身のアンテナ感度を上げて、被写体が放つ息づかい感じ取る。脈拍、呼吸、仕草。僕が見たい側面と被写体が見せたい側面。感覚の差異やフィットする部分。
様々な情報を全身で感じ取ると、やがてタイムラグを上回る感覚で、予測行動的にシャッターが切れてきたりする。
別の見方をすれば、シャッターを切るテンポやリズムで被写体を巻き込んで行くとも考えられる。ともかく、何とも心地よく呼吸があった撮影では、思っていたような良いカットと、思った以上の良いカットが沢山撮れていたりするものだ。

 被写体が風景や物でも同じようなことがおこる。風の流れ、移動する日射し。見たい側面を見ようとしたときの方位や、時間帯。人と人ほど瞬間的ではないにせよ、その場所が持つ独特のリズムを感じ取ることは可能だ。いや、感じ取らなければならない。
方位磁石を使って太陽の動きを見極め、事前に確認した天気図から天候の変化を予測する。そうすることで、ある程度欲しい絵柄を予測したうえで捕まえることが出来る。

 なんとなくスタジオミュージシャンが、現場入りして音出しをしながら他のメンバーと呼吸を合わせていくプロセスに近い感覚。
写真を撮るという行為は、音楽におけるセッションと、とても似ている。自分だけじゃ成立しないから、ソロではない。アンサンブルでありセッションということだ。
丁寧に撮影された写真から音楽が感じられるのは、極めて当たり前のことかもしれない。人間の感覚的行為として音楽を規定するなら、写真は音楽と別の器官を使った同種の行為と考えても言いように思う。


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「Sound of photography」展
会期:2010年7月6日(火)〜19日(月・祝)
場所:西武渋谷店 B館8階 美術画廊

出品アーティスト(敬称略・50音順)
Nacho Alegre、池谷 友秀、磯辺 昭子、江副 良介、大串 祥子、大和田 良、奥出 和典、喜多村 みか、keiko kurita、Peter Sutherland、聡子、Joji Shimamoto、Thomas Jeppe、Madi Ju、鈴木 孝俊、高橋 枝里、Double happiness、照沼ファリーザ、中村 紋子、名越 啓介、南條 敏之、西山 武志、PHOTOGRAPHER HAL、牧野 智晃、水谷 充、村上 友重、山田 敦士、渡辺 伸次、ほか

内容:各アーティストが1mのスペースにそれぞれ、思うままに作品を展示いたします。
販売:各アーティスト出品作品のほか、作品集など刊行物


 これも、フォトグラファーズ・サミットから派生した一つの成果。写真を撮り発信していくことが、様々な方面に共鳴しているのです。
西武美術画廊とのセッション。そして、フォトサミ関連ではない作家さんも多数参加するグループ展です。また新たな出会いがあり、新たなセッションが始まる。




 さらにもう一つ。
フォトサミ主宰の、写真家・山田敦士氏が責任編集という形で制作したムック。

フォトサミ関連の若手作家が多数参加し、デジタルカメラマガジンとのセッションで実現したものだ。

フォトサミは、協賛していただく各社メーカーの方々をはじめとして、写真界の様々なエネルギーが集結して、いろいろな形を見せ始めている。

8月30日!
どんな出会いが待っているのか、僕自身とても楽しみです。
ワクワクします。

プロ? アマ?
関係ない!

「写真が好き」
これだけでOKなんです。

今まで、自分には関係ないものと捉えていた方々も、ぜひフォトサミ7に足を運んでください。面白いよ〜。
巨大スクリーンで写真を観る体験をぜひ。
いろいろあるけど、これが肝。
写真は、視覚メディアとして、まだまだやれることがある。僕は、巨大スクリーンに映し出されるそれをみて、そんな思いをしみじみと感じました。

フォトサミ7のチケット購入方法は→こちらへ


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| A View of Photography | 04:30 | comments(0) | - |
フォトサミ7 リコー協賛企画緊急告知
81mnmy79.jpg

 8月30日に開催が決定したフォトグラファーズ・サミット7
前回、6の時に「また、次も公募企画やるよ〜」と宣言しておりましたが、詳細が決まりました。

「RICOH AWARO 2010」と題して、銀座4丁目交差点にそびえ立つRINGCUBEのあるビル、外看板に使う写真を一般公募から選出します。
詳しくは、リンク先の応募特設サイトに飛んで、諸々、熟読してください。

チャンスは、どなたにも。
プロアマ問いません。
只一点、心が震える写真を待っています。
締め切りは8月1日、約一ヶ月あります。
撮りためた作品から選んでも良し!
撮り下ろしでも良し!
応募はプリントで。
この時点では、撮影カメラ問わず。

※最優秀賞者を含めた上位入賞者4名は、授与されたリコーデジタルカメラを使用し、後日、コンペ形式で銀座4丁目交差点に立地する三愛ドリームセンター 「RING CUBE」外観両脇の両袖看板用の作品を撮りおろしていただきます。また、両袖看板用作品に採用された方への副賞として、商品券30万円分を贈呈します。

 フォトサミ当日、素晴らしい写真とその撮影者の皆様と、お目にかかることを楽しみにしていますね。ナビ役としてサポートさせていただきますので〜

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| Exhibition | 19:15 | comments(0) | - |
二つの写真展
 杉山次郎太写真展に顔を出す。
Chopin生誕100周年に、グッドタイミングな写真展。

と〜っても丁寧なプリント。
モノクロプリントの心地よさを遺憾なく発揮した作品群。これだけの枚数をこのクオリティで仕上げるって、簡単なことじゃない。
内容もさることながら、そうした細部まで楽しめる展示だと思います。

アイデムフォトギャラリー「シリウス」にて
6月23日(水)まで

DSCF2369.jpg
杉山氏とお母様。
お母様も写歴20年だとか!




 翌日は、横内香子写真展。
幡ヶ谷駅前に出来た小さなギャラリーでの展示。
本人曰く、一人グループ展。
次に向かうどこかを考えているかのごとく、ご自身の歩みを総括しているような展示。
これはこれで、勇気のいることだと思う。

それにしても、好きなボクシングを追いかけて、単身キューバに向かってしまうバイタリティーはどこから湧いてくるのだろうか。

ギャラリーXI-POにて
6月27日(日)まで
渋谷区幡ヶ谷2-14-8 電話03-3376-2981
 


 旅と写真は親和性が高い。
しかし、どちらも”旅”にとらわれていない感じがいいね。

良い刺激をありがとう。


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| Exhibition | 00:53 | comments(1) | - |
贅沢なひととき
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ウイリアム・エグルストン 「パリ」 タイプCプリント28×35.6cm
2006-2008年 カルティエ現代美術財団蔵

 原美術館で開催中のウイリアム・エグルストンを拝見。
日本の美術館で、これほどの量をまとめて見せるのは初めてのことだとか。う〜ん、たしかに初めてかも。
最近の作品からパリ。少し前の京都。そして70年頃のアメリカ。
おおまかに全貌が見れるので、かなり楽しめる展示。70年頃のアメリカを撮った作品などは、流石ダイトランスファープロセスという色の深み。ダイトラを直で見たことがない方は、ぜひこの機会に見ておいてください。

 京都も面白いね。
神社仏閣が一つも写っていない。(笑)
それだけでも特筆すべき事かと。

 ドローイングと組み合わされたパリのシリーズも、所有したいという欲望に駆られる作品ですよ。ある程度時間に余裕を持って、じっくりと訪れてください。
そしてぜひ、Cafeでひとときを。 ここで思い返すことは、贅沢な時間の過ごし方。リッチな気分だよ。空を見上げてね。丁度航路なんでしょう。雲のわずかに上を半透明の熱帯魚のようなジェット機がスーッと通り過ぎてゆきます。

8月22日まで
詳しくはこちらへ→原美術館Web Site


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| Exhibition | 13:23 | comments(0) | - |
境界線
00_MG_9145.jpg 

 玉置じん氏の個展、なんとか間に合った。
同窓会翌日で、まだ若干酒酔いの頭痛状態だったのだが、どうしても見ておきたいと銀座へ。彼の作品は、「ShINC.¥3,000で写真売りましょ!買いましょ!展」で小型のものは拝見している。その折、数ある作品の中でも順調に売れた作品だ。
HDRというデジタルl的な処理で仕上げられた夜景なのだが、エフェクトの度合いは強くない。
写真なのだけど、写真ということを意識せず見ている自分に気づいた。僕自身のプレイスポットの中から、どこどこのお店に飾ったら似合いそうだなぁ〜なんてことを考えたりしていた。
POPなテイストは、グイッと視線を掴み取る力がある。ましょ展の時集めた評価も、そういったところが力になっている様に思う。

 作家自身も、作品のことを”アートワーク”と表現していた。筆を選択するように、写真機を選択したということであって、写真を作ることそのものが第一の要点ではないのだろうと推察できる。であればとても納得のいく立ち位置。しかし一方では、写真でしか表現できない要素も十分すぎるくらいに持っていることも確かだ。
どこまでが写真で、どこからは写真じゃないのか。そこここで語られる写真界の今日この頃。前に書いたけど、「森村泰昌氏をなぜ写美で?」 との気分も再び蘇ってくる。
「枠なんていらない」「写真を越えてゆけ」と言いきることが出来ればカッコ良いのだろうけれど・・・。
もう、頭古いのかなぁ〜と思いつつも、後の時代になって作品やらを評価しようとしたとき、”分類”は避けて通れない評価軸。
歴史を学ぶ、もしくは教える時にも、時代だったり、技法だったりを切り口に作品なり作家の分類は必ずなされるだろう。

 僕は学者でも研究者でも、批評家でもない。だから今のところは、好きか嫌いかで選別していけばそれでいいのだろうと思っている。ただ、同時に創り手でもあるわけだから、そうした境界線は、自分なりの結論を持って意識していかなければならない。


JUGEMテーマ:写真

| ART | 13:43 | comments(0) | - |
もっと、もっと
DSCF1772.jpg  

 中学の同窓会があったりして、あわただしくも楽しい先週末だった。
卒業は1975年。もう35年が経過している。それなりの歳月が、それぞれの人を作り上げている。面白いなぁ〜と、しみじみ。
どれほどの時間を費やしたところで、どんな風に生きていたのかなんて、理解しようもない。なんせ、35年分。
なんとも心地よい時間だったなぁ〜。会っていなかった長い年月。つまり自分と関わりのない、知らない人生をお互いに同じ分量持っているのだけれど、そんなもんがへっちゃらで埋まってしまう不思議。司会やりながら、一人一人の知らない時間を想像したりして・・・。おそらくいろんな経験を経てここに至っているはずなんだけど、顔見合わせてニッコリ笑ってると、何もかもが美しい日々だったのだろうと、勝手に納得の気分。
夢見心地とは、きっとこんな感じなんだと・・・
珍しく呑んだ酒が、胸をムカムカさせるのだけど、頭はスッキリとして変な感じだ。酔い覚ましに1時間半ほど歩いて寝ぐらに帰ったのだけど、その一人歩く時間の切ないことったら!
自信を持って歳をとってきたつもりだけど、やっぱり人生の後半に向かっている感に襲われてキツイね〜。
不惑の年と言われる40代も、迷いっぱなしできた僕は、まだまだ日々勉強だなぁ〜。みんなに会って、そんなことを改めて感じさせられた。
まだ、やりたいことが沢山ある。やり残したことも沢山ある。

DSCF2361.jpg 

 世の中は勝手に動いている。自分と関わりなく様々な人が生きているのだから、当たり前のことだ。
誰かと手を結び、時代を作る共犯者になって行こうと思うのなら、自分自身がまず積極的に動かなければならない。ただじっと座っていたって、誰も気にしてはくれない。子供時代を共に過ごした連中ほど、世の中はかまってくれないものだ。
暖かな時間は、そんな世の原則を改めて突きつけてくる。

「もっと、もっと」 心がざわつきがなかなか収まらない。


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| One`s View of Life | 03:14 | comments(2) | - |
素敵だ!


 これ、素敵だよ〜 面白いよ〜 美しいよ〜
ぜひ、観に行ってくださいな。後一週間やってます。

1920年代、芸術の大衆化に貢献したアレキサンドル・ロトチェンコとワルワーラ・ステパーノワのお二人。ロシア構成主義と形容される芸術家ご夫妻。
超強力な夫婦だなぁ〜。

表現としての芸術を、広告や書籍の装丁、雑誌、舞台美術、果ては建築にまで展開していった功績は計り知れない。
お高くとまって、お芸術と威張ってみたところで仕方がない。大衆の中に溶け込んで行ってこその広がり。僕は、こういう方向の活動にはめっぽう高評価な人なんです。

 姿勢ももちろんなんだけど、ともかく美しいよ。
配色なんかもツボです。素敵! もう絶賛です。
ロシア、恐るべし。
見てから後、日増しに印象が強まっていく不思議。

目黒の東京都庭園美術館です。
http://www.teien-art-museum.ne.jp/




 開館時間の10分前に到着。(10時開館)
午前中は、日射しがドンとあたります。
門をくぐって、本館へのアプローチを歩いていくと深い木々の裂け目から、ベージュの美しい建物が目に飛び込んでくる。
まことにドラマティックな美術館です。好きな美術館、五指に入りますね。

 そうそう、ロトチェンコさんは、写真も撮るんですよ。
冒険的なアングルで人物を撮っています。1920年代にこれだからなぁ〜凄いよ。
日本は、大正時代かな。関東大震災くらいの時代だ。
大正ロマン・・・挿絵などにも、ちょっと共通のイメージがあるね。

良い刺激もらいました。
Thanks! 歴史。

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| Exhibition | 10:11 | comments(0) | - |
フォトサミ7 8月30日!
 

 フォトグラファーズ・サミット 7 の開催日程が決まった。
またまた実行部の一員としてお手伝い参加しますので、宜しくです。
またリコーGRDigitalの協賛を得て、写真の一般公募も行われます。詳細に関しては、もうしばらくお待ちください。前回よりもパワーアップした企画内容になります。お楽しみに〜
また、司会かなぁ〜オレ。(笑)

 丁度今、銀座のRING CUBEで、前回のGRD広告写真企画の作品を展示中です。お近くにお越しの節は、ぜひご覧になってください。9F階段手前のスペースになります。設置されているモニターで、フォトグラファーズ・サミット6の様子をスライドショーにてご覧いただけます。

 


 詳細決まり次第、随時こちらでもインフォしますが、フォトサミ公式サイトもぜひチェックしておいてください。近日、チケット予約開始です。

PHOTOGRAPHERS SUMMIT公式サイト
http://www.phsmt.net/


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| Exhibition | 07:46 | comments(0) | - |
ファン心理に思う
yayoi.jpg 谷中・根津・千駄木エリアをよく知る人には、きっと馴染みの美術館。
弥生美術館は、挿絵画家・高畠華宵を筆頭に、明治から昭和にかけて活躍した挿絵画家の作品を数多く所蔵している。
シンプルに言えば、熱心なコレクターが自力で設立したプライベート美術館といったところだ。


 ぜひ、機会を作って訪れてみて欲しい。男性諸氏には、いささか気恥ずかしさを耐えていただかなければならないもしれないが、僕にはとても居心地よく、素敵な場所だった。
所蔵品の持つ世界観も、もちろん素敵の要因だけど、何より訪れているファンの作品への接し方が素晴らしい。

 ある女の子は、一枚一枚、とても長い時間作品の前にたたずんでいた。その表情を覗き見ると、まさに”うっとり”といった風情。
また、あるカップルの場合は、女の子が彼氏に丁寧に作品を解説していたりする。その彼氏が必ずしも作品の世界観に浸っているとは言い難い感じもあったけれど、その説明する女の子の言葉を一生懸命拾っているようなそぶりが可愛いかったね。


 ファンを生む作品の力。その原動力となる描かれた世界観。これは本当に凄いことだと思う。
ファンは、その世界観に自分を置いたりしているのかもしれない。どことなくそのファッションに気配が見て取れる。スッと立つ姿や歩き方。きっと話し方などにも、その影響が出ているはずだ。(話をしたわけではないので推測だけど)
いずれにせよ、今を生きる一個人に著しい影響を及ぼしているわけで、大袈裟に言えば、その人生に荷担していると・・・。
絵がだよ、絵。凄いことだよ〜

 こうした現象は、おそらく少女漫画などへ続いているのだと推察できる。コスプレイヤーの心理にも繋がっているかもしれない。

 ファン心理を侮ってはいけないと、自分自身のJazz Pianist KEITH JARRETTへの感覚と照らし合わせて考えている。
人を引きつけ、夢中にさせる力。それは、きっと揺るぎない価値観の提示があってこそ実現する。ファンと作家との接点が作品だとすれば、それは妥協なく練り上げられたコンセプトと、緻密な技術の結晶でなければいけない。
そんな目で、”ファンを生み出している作家”というものの在り方に注視してみたいと思っている。


JUGEMテーマ:アート・デザイン


| A View of Photography | 08:32 | comments(0) | - |
実り
 

_DSC1351.jpg

 実りが目に眩しい。
田舎道を走っていると、こうした美しい場面に出会うこと度々。ぷっくらと膨らんだ麦の穂は、まだ青々として若い姿だ。

 種を蒔き、水や肥料をやってお日様を浴びる。芽が出ると瞬く間に成長し天に向かって背を伸ばす。
考えてみると、人の生涯も同じようなものだ。人生があまりにも長いもんだから、そうした成長のサイクルはつい忘れてしまいがちだ。

 今、やっていることが、どこに繋がっているのかをイメージできないままでいると、今すべき努力に身が入らない。思いこみでも良いから、目標があると努力しやすいってのは確かに言えるね。
自分だってそうだった。「写真で喰おう」と決めたところからすべてが始まった人生だ。資料を漁り、喰うにはどうすればよいかを考えた高校時代。やがて朧気に見えてくる写真で喰う人々の世界。何をすべきか、どういった努力をすべきかがうっすらと見えてくる。
世の大半が進む道とは少し違っているからだろうね〜、身近に手本になるような成功例は業界にはいるまでは出会うこともない。
資格試験もない。永久就職という世界でもない。年老いたり、途中で病気をしたりということは想定しない独立独歩の世界。
まぁ、根本的なところで楽天的な性格が功を奏した様な気がする。「後は野となれ山となれ」だね。

 「これがやりたい」と、何かに夢中でいられたということが一番大きいのかもしれない。目指すところがハッキリとしていたせいか、プロセスすべてが楽しかった。楽しさは、辿り着いた今でも続いている。

 写真って仕事の面白さは、まさに出会いの連続であることだと感じている。被写体、そして訪れる未知の土地。出会う事柄や出会うもの。常に新たな何かが自分の視線の前を通り過ぎていく。飽きる暇もない流れるような日々。

 写真の力、そして限りない可能性。写真で喰う人生を目指す人は、ぜひ思いっきりやって欲しい。本気で目指したとき、プロセスも含めすべてが楽しくなるよ。結果は後から着いてくる。ともかく多くのことに出会うことだ。呉々も、話すネタが写真ばっかりという人になってはいけない。写真を撮る人が、写真を考えるのは当たり前のことだ。ベースとしてそれがあった上で、何に興味を持ち、どういった見識を持つのかが問われるのだからね。まさにそれが撮り手としての資質。
「カメラ屋巡りをしている暇があったら、女と遊ぶ」と、そんな感じで過ごした20代だったなぁ〜
おっと、今でもそうだ。(笑)


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| One`s View of Life | 05:53 | comments(0) | - |
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