写真・映像制作者 水谷充の私的視線

〜「見てきたもの」記録装置 カメラがくれた宝物 〜
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リアル・コミュニケーションがいいね。
 

 フォトサミ8では、テーマであった「PHOTOGRAPHY is Communication」の重要な、展示という側面の報告コーナーもあった。
2回目となる西武渋谷店美術画廊とのコラボと実行委員会メンバー、うつゆみこ氏、PHOTOGRAPHER HAL氏の写真展などの紹介をしたわけですが・・・。今回、西武渋谷店美術画廊の寺内俊博氏と若手コレクターの武内竜一氏に登壇していただき、写真を買う側の立場から話をしていただいた。
武内氏は、東京アートカレンダーhttp://art-calendar.net/の編集にも携わっていて、どちらかというと現代アートから入って、写真にも目を向けはじめた人。「作家が育ってゆくプロセスに関われるから“現代”」なのだと言う。
これは、ヨーロッパのサロン文化におけるパトロンの発想と相通ずる。こういう人がいてこそ、作家という存在に意味が出てくるわけで・・・。
日本は、まだまだ作品が売れまくるという状況ではないけれど、真っ暗闇でもないのだと、いささか元気な気分。

 インターネットの発達や携帯情報端末の普及がCommunicationに革命をもたらした。写真を見せる目的のサイトやBlogも把握しきれないほど存在している。
物の売り方買い方も劇的に変わり、人との出会いすらネットが重要な役割をしている。音楽のダウンロード販売も、もはや普通のことになってきた。
しかし、やはり最終的にはリアルなふれあいが大事。プリントされた写真作品を前にすると、液晶モニターに映し出されている画像とは伝わってくるものが異なる。
音楽だって、ライブの迫力は何にも代え難い魅力がある。ネットから落とした圧縮デジタルデータとは意味が違うように思う。
人との出会いだってそうだ。リアルに対面しなければキスもできない。(笑)

 フォトサミ本体も、ライブというところにこだわっている。主宰の山田敦士氏は、ことあるごとにそこを強調する。
瞬間風速的Communicationを補間する意味もあってSHUTTERmagazineの出版なんだと思う。Communicationは、あらゆる手段でじゃんじゃんやる。社会生活ってのは、そもそもそんなことだもんね。

 フォトサミみたいなことをやりたいと、地方からも声がかかっている。“東京”を持って行くのも一つの方法だけど、地元でまず始動するのが良いように思う。ノウハウを伝えつつ、交流していくってのはどうだろう?
きちっと連携して行ければ、より大きなムーブメントがわき起こるんじゃないかと思う。行政と一緒ね。地方のことは地方にまかせる的な・・・。
いろいろ知恵を出し合って、もっともっと面白くしていったらいいね。

JUGEMテーマ:写真



| Exhibition | 05:56 | comments(0) | - |
旅するGR〜フォトサミ8


 東日本を襲った大震災の影響で延期されたフォトグラファーズ・サミット8も、無事終演。おかげさまで大盛況でした。前回と同等か、それ以上の入場者数だったのではと思います。
まずは、お越し頂いた皆様に感謝申し上げます。

“旅するGR”と称しておこなわれたリコーさんとのコラボ企画担当として、とてもエキサイティングで楽しい時間を、準備期間中から過ごさせていただきました。
重ねて応募された方々と企画に協力いただいた写真家・牧野智晃氏とインベカヲリ氏に御礼申し上げます。

 それにしても、応募者のレベルがとても高く、選考の苦労があったにしても、写真を観る楽しさを満喫した日々でありました。
壇上でも申し上げた通り、“旅”と“旅行”の違いを、考えさせたれましたね〜。
“旅”というくくりで考えると、物理的な位置や移動ということ以上に解釈の幅は広がります。逆に、ただ、“どこか遠くに出かけました的なもの”は、外れてきます。大量の写真を前に比較すると、そのことがより明快になりとても面白い体験でした。最終選考に残った作品、そしてそこから選び出された優秀作品を改めてそんな意識でご覧になると、その辺りのニュアンスを感じていただけるのではないかと思います。
SHUTTERmagazineに掲載されていますので、そんな気分でページをめくってみてください。
募集に「GRで」という縛りがなかったので、実に様々な写真が集またことも、ご報告しておきます。

 グランプリに選ばれた三上穣氏が、旅から戻りGRで撮ったものを僕に託してくれたとき「単焦点、難しいですね〜」とつぶやいていたのが印象的でした。
SDカードを開いてみると、たしかに苦労してる感じの前半から、どんどん使いこなしていくプロセスが垣間見えて、これもメッチャ楽しかった。
広角単焦点は、難しいけれど、はまるととても良い絵柄を掴み取ってくれる。GRユーザーの多くが、その楽しさにはまっているんじゃないかと思います。

ホントに、楽しかったぁ〜

牧野智晃氏のスライドショー



インベカヲリ★氏のスライドショー




一般公募グランプリ 三上穣(大阪市)


彼にグランプリを伝え旅の日程を話していたら、なんと明日出発するという。「GRは持っていません」と。使ってみたいも応募動機の一つ。

水谷「明日かぁー」「住まいは?」
三上「大阪です」「成田から出発なんですよ」
水谷「成田! じゃ、なんとかカメラ持って行くよ」
と、そんな経緯で事が急展開。
ちょうどRING CUBEに展示設営でお邪魔するタイミング。突然の無理なお願いで貸し出し機材を融通してもらい、その足で成田に向かった。
大阪からの到着便を調べ、出口で待機。不思議なことに、大勢の人が波のように出てくる中、“あっ、彼だな”とすぐにわかる。
おお〜、初めまして! と出会えたことに感謝の気分。(笑)

現地ペルーから何度となくMaleを頂いたりしてたわけですが・・・。
その旅のさなか、東日本を地震と津波が襲ったのです。ペルーで正確な情報を得るのは難儀だったようで、「なにか大変なことが起こっているようですが・・・大丈夫ですか?」と。

彼がGRを持って南米を旅する間、僕は僕で劇的日常という旅をしていたのかもしれません。ホント、いろいろな意味で、今回のフォトグラファーズ・サミットは、思い出深いものになりました。


※デジカメWatchにフォトサミ8の様子が詳しくレポートされています。こちらもぜひ、ご覧ください。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110519_446837.html


| Exhibition | 21:48 | comments(0) | - |
本日、フォトサミ8!


 渋谷O-EAST 18時開場 19時開演
フォトサミも8回目となります。今回も、プレゼン作家の多彩な顔ぶれが良いですよ。つくづく写真っていろんな方向性、可能性を持ったメディアだね。

 スライドショーという見せ方も、こなれて来たね。写真を見せるという目的はもちろんなんだけど、よりエンターテイメント色を持たせたやり方も出てきている。
プレゼンってもんの時間の使い方にも、作家それぞれに工夫がある。

新作のお披露目
自身の活動報告
現在進行形のシリーズ、経過報告
プレゼンのための撮り下ろし
ホント、様々だ。


当日券もあります。
予約もバンバン入っている。
今夜も熱い時間になるね。

PHOTOGRAPHERS SUMMIT
http://www.phsmt.net/


JUGEMテーマ:写真

| Exhibition | 08:36 | comments(0) | - |
糞Male、感謝します。
福島第一原発、空撮画像
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-npp/daiichi-photos.htm

見て何を感じるかは、見た人自身の問題。
写っているのはただの事実。

現実から目を背けても、何も解決しないように思う。
風評被害は、政府による真実の隠匿が大きな原因となっている。


※貼り付けられたリンクが不快だとMaleを頂きました。
不快な現実が起こっているのですから、僕のせいではありませんよ。

ただ、普通に想像力を働かせて、知りたいことを知るために情報収集をやっています。ちゃんと怖がって騒ぎ立てる普通の人を、とうぶんやっていくと思いますので、不快だと感じる方はこのBlogを見ないようにしてください。

ここは、写真Blogではありません。タイトルにもあるように“私的視線”ですので、勘違いしないようにお願いします。
写真・映像制作は、僕自身の生業であって、それ抜きには僕自身が成立しないということです。

ご存じのように写真や映像は、なにかしらの現実に対峙することで形になります。ないものは写すことは出来ません。
写真を撮っていきたいと考えている方は、各自がそれぞれに心動かされる現実と向き合うということです。ですから写真やってる人間が、世の中で起こっている様々に関心を持つというのは、当たり前のことです。

ちなみに僕自身は、特定宗教を持ちませんし、特定思想団体などに参加もしていません。高尚なことを言うつもりもない。きわめて当たり前のことに心を痛め心配し、不安がっている小市民であると言うことです。

| Recently | 10:49 | comments(0) | - |
福島第一原発3号機爆発に対しての一見解。
3号機爆発に関しての見解。ご覧になることをお勧めします。


 今、福島第一原発で起こっていることを過小に考えている方が、思ったより多いですね。海外の学者などは、このように見ているんですね。
ニュースも、日本と海外では、まるで違う事故の話かと思うくらい、温度差があります。日本の大手メディアも、あまり核心には触れない傾向がありますが、東電が大口のスポンサーでは仕方がないところ。
幅広く、多方面から情報を得て自衛ですよ、ホントに。

また、言います。
歴史的に見ても、国は国民を守りません。
自分自身で判断するしかない。
| Recently | 19:50 | comments(2) | - |
ちゃんと怖がる


  僕の情緒不安定も、まだしばらく治りそうもない。気分があっち行ったりこっち行ったり。なるべく多くの情報を得ようと、いろいろな人に話を聞いたり、ネット検索しまくったり。
得る情報の真偽は、疑わしきものも確かにある。だけど、なんとなく今までのような日常が続いていくとは考えにくい状況だという思いがより強くなるばかりですね。

まぁ、怖いことをちゃんと怖がるということも必要だと思うなぁ。
通りすがりのようには行かないよ、日々の生活ってのは。

NHKのニュースで作家の高村薫さんが語っていたのだけど・・・
「私たちには、今までと同じに生きるという選択肢はない。」と。これはグサッと突き刺さったなぁ。
ぜひ、ご覧ください。
「国家消滅の瀬戸際」という認識のようですが、僕もその考えがどうも大袈裟とは思えません。





| Recently | 16:07 | comments(0) | - |
自然との付き合い


 濡れるのを避けようとジャンプ!
なんだか自然との付き合い方って、これだなぁ〜と思った。子供は素直だ。どんなに高い堤防を築いても、徒労に終わる気がするな。
自然の前では、人間の力ってあまりにも小さい。挑むことを無駄とは思いたくないけれど、あまりよけいなことはしない方がいいね。

「砂の丘を必死に登って、その頂上に立つと広大な海の景色が目に飛び込んでくるんだ。それはそては素晴らしい眺めだったんだよ。」
「浜岡砂丘になんだか変なものを作ったら、砂が流出してね、なんか砂丘とは言えない寂れた景色になってしまった。人間ってこんなものを望んだの? なんだか悲しくなったね。」と。これは、友人の語ってくれた話。

茨城の鹿島から南へと続く海岸も、かつては素晴らしい砂丘が続いていた。臨海工業地帯に防波堤を作ってから、やはり砂の流出が進んだそうだ。地元の方が、過去を懐かしそうに語っていた。
始終吹き付ける強い風が、砂に模様を描いていて、本当に素敵だった。“風紋”というそうだ。僕も大好きなロケーションの一つで、この30年間、何度も撮影に使っているから、砂丘が消えていく様子は、かなりリアルに体験してきている。

 人間の浅知恵で、自然に対してなんかすると、だいたい良いことにはならない。江戸川河口付近も、かつては“しじみ”の漁場として栄えていた。
川に堰を設けてから、しじみは減少し、今じゃしじみ漁も壊滅という状態だ。
検証すりゃこんな例は、全国各地にあるだろう。とにかく人は喰わないと死ぬ。食物確保が、なにより優先されて然るべきところ。
自然の景観を多少崩してしまったところで、まぁ大目に見るとしても、食物になりうる生き物を汚染してしまったり、土地を汚染してしまったりは、自らを傷つけているのと同義だということを忘れてはならないね。

もっともっと、“寄り添う”という発想で、自然との関係を見直した方が良いかもね。



| One`s View of Life | 02:27 | comments(0) | - |
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